重衡様…いや、重よ。我の玩具に成れ…。
捕虜として牢に入っていた重衡。
そこに毎晩の様に様子を見に来る義経。
「重衡様、ご気分は如何」
「義経…気分が良い訳が無かろう」
重衡は目を逸らす。
何故毎晩この様な会話だけの為に肌寒い牢迄来るのかと重衡は呆れた。
「重衡様…我が憎いですか」
急に丁寧に訊く義経をあしらう様に重衡は
「勿論」
ツンと答えた。
「重衡様…私は重衡様と寝たい…契りたいのです」
「…契る!?」
いきなり過ぎる義経の要望に重衡は驚いた。
それも男同士でどうしようと言うのだろう。
「…牢から重衡様を御出しせよ」
義経は番に言う。
「義経、寝るなど一言も…」
慌てつつも冷静な重衡は義経に訊く。
「私をどうする気なのだ」
義経はフフッと笑うと重衡を自分の部屋に案内した。
「重衡様…その様な着物ではお風邪を召します」
そう言うと義経は美しい衣を取り出し、重衡に羽織らせた。そして
「着物は此一枚で充分、後は脱いでください」
鬼畜に笑う義経に恐怖を抱いた重衡は逃げ様と為るが、義経に強く抱き締められて倒れた。
「ご覚悟を…重衡様」
そう言って着物に手を掛ける義経。
「嫌…何故この様な…」
目を細め逃げ腰に成る重衡を義経は撫でる。
「ふふ…可愛らしい…重」
おなごの様に重と呼ぶ義経に重衡は腹を立てた。
「私はおなごでは無い…っ!悪趣味も程々にせよ!」
「ふっ…そうであったな、余りの美しさに忘れておった」
「…馬鹿にしてるのか!?」
重衡は義経を何度も叩いた。義経は物ともせず重衡の着物を脱がした。
その際に下帯の中に見つけた重衡自身を舐め始めた。
「重…自身が爆発為るぞ」
重衡のそれは義経の体に反応して今にも垂れ流す寸前であった。
無理も無い…重衡は義経を牢の中でも求め続け、興奮を抑えるので精一杯だったのだ。
その事を知られてしまった重衡は恥ずかしくて昇天気味になった。
「ああ…義経…そなたの玩具に私を…」
義経は頷くと溶け始めた重衡自身を咥え、先端を刺激為るかの様に舐めた。
「ぁっ…義経…」
「はぁっ…重…甘い…」
「ぁん…ぁぁああああっ…ん…出る…っう」
重衡はもう頭の中が真っ白に成り狂いそうだ。
「…出せ」
重衡は精を放ち気を失った。
「早いぞ…まだまだ我の玩具には及ばぬ、続ける…起きよ、重」
義経は重衡の口をこじ開けて口内を侵した。
「うぅ…嫌…」
重衡はやっとの状態で義経と舌を絡めた。
だが本当はずっと愛し続け、叶わないと知っても求め続けていた相手…本望なのだ。
「重…我と一つに成らぬか」
義経からの提案を断る訳も無かった。
「義経…愛しておる」
「…そうか」
義経は重衡の身体を抱き締めて眠りに着いた。
二人の交尾によって得られた精液は畳に滴り落ちた。
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重衡捕虜編第二段。
やっぱり歳の近い二人が好きです。
両思いとかね。
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